【〜2001/07】猫を飼いたい

何故猫を飼うのか?

  実を言うと、昔、猫はあまり好きではありませんでした。小学生の頃飼っていた十姉妹を野良猫に食べられたりと、良い思い出が無かったからです。中、高とその記憶も薄れ、大学の時の話です。通っていた大学は、少なくとも普通よりは猫が多い大学だしたから、授業の合間に部室で寝袋に包まっていたりすると、珍客来訪となることもしばしばあったのです。中でも人懐こい子猫の来訪は、特別なものがありました。「こんなに可愛いものだったのか?」と認識を改めさせられた訳です。特に表情や仕草には、たまらないものがあって、「うーん」と唸らせるのに十分でした。十姉妹を食べた野良猫にしても、生きるためには止むを得なかった訳だし、対策を練らなかったこちらも悪いわけだから、一方的に責めることは出来ないことにも気づいていました(ホントかどうかはさておき^^;)。
  こうして猫に惹かれるようになったのですが、大学を出るとめっきり疎遠になりました。そして、それから十年と少しが過ぎた時、オーバーフローした実家に見切りをつけて引越をしました。それを契機に二匹の猫と出会ったのです。一匹は、駐車場にいた白黒の八割れ。もう一匹は、団地のひさしの上に良くいた白黒ブチ。白黒八割れは、神経が図太いのか臆病なのかわからない猫で、車が通ろうとしても道路の真中から全然どかないくせに、人が行くと逃げてしまう。しかし、どこか憎めないところがありました(以前、知り合いのバイク屋に遊びにきていた野良に似ていたからか?)。白黒ブチは、最初こそ人を避けるが、顔を覚えると動じない、つまり人見知りする猫でした。でも、一度顔(?)を覚えると、名前に反応してくれます。実は、この猫は団地の上の階の人が飼っている猫で、名を小次郎といいます。小次郎は、時々夜になるとベランダに遊びにきて、ニャーと鳴いて呼び出しては楽しませてくれました(が、飼い主さんは迷惑をかけているのではと、気が気ではなかったようです^^;)。

俺が小次郎だ!!
俺が小次郎だ!!

  引越しからしばらくして、彼ら(彼女ら?)は忽然と姿を消してしまいました。一週間、二週間と経っても一向に姿を現しません。何らかの事故で死んでしまったのか? ひっそりと出現するといわれる猫さらいに連れ去られてしまったのか? 謎は深まるばかりです。こうなると、猫禁断症状が出てくるから不思議なもので、彼らが現れないなら自前で猫を飼えば良い、という無茶苦茶な結論に達するのに、さほど時間はかかりませんでした。ちなみに、失踪した彼らがどうなったかというと、白黒八割れは住処をしばらく変えていたらしく、四ヶ月ほど経ったら再び姿を現しました。小次郎は、喧嘩をしてぼろぼろに負けたとかで、動物病院で治療を受けて自宅療養していたとのことでした(なんか、自宅療養中に体重五割増になったらしい...-_-;)。まぁ、どちらも無事(?)で、一安心だったのは幸いでした。

どんな猫を飼うか?

  さて、猫を飼うのは良いとして、一体どんな猫を飼ったらよいものか? MIX か? 純血種か? 野良を拾うか? ブリーダーさんからか? ペットショップからか? この時点で猫に素人の私には、全然判りません。しかし、実は既にこの時点で、欲しい猫像は頭の中にあったのです。それは、白黒の八割れ柄。さらに四本足がソックスなら完璧!! Webページや猫の本によれば、アメリカンショートヘアや MIX にこの手の猫がいることが判りました。ところが、国内のアメリカンショートヘアはシルバーやブラウンタビーばかりで、いてもブラックソリッド位。白黒八割れは皆無という状況でした。また、MIX の里子なら居たことは居たのですが、初めて飼うのには健康状態などを考えると荷が重いと思わざるを得ませんでした。そこで、要求を変更することにしました。
  色々な猫の種類を調べていくと、八割れというのはそれ程珍しい訳では無いことが判ってきました。というより、多くの柄(パターン)が認められている純血種の場合、多くは八割れが存在するのですね。しかも、メインクーン、スコティッシュホールド等の長毛種にも存在することまで判りました。長毛種というと、ペルシャ等のマズル(口の周り付近)がペッタンコのイメージが強くて、個人的にはあまり好みではなかったのですが、ノルウェイジャンフォレストキャットやメインクーン等、(正確には違うものの)日本猫のような顔をした長毛種もいるのです。よって、最初あった短毛種は忘却のかなたに追いやられ、八割れの存在する長毛種で絞り込みました。その結果候補に残ったのが、ノルウェイジャンフォレストキャット(以下ノルウェイジャン)、メインクイーン、ラグドール、サイベリアンだったのです。この中からひとつに絞り込むのは難しかったし、実際に探してみることを考えると選択肢は多いほうが見つけ易いので、これらを候補に次のステップに進めることにしました。


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